1990年頃にウェディングプランナーという職業が確立してから、およそ十数年が経ちます。これまでに多くのウェディングプランナーが誕生しました。
ブライダル業界の演出家として、年々人気が高まっている職業ですが、今求められているウェディングプランナー像とは、はたしてどのようなものなのでしょうか。
一昔前までは、ブライダルの形式はそれほど多くはなく、今と比べるとそれほど複雑なものではありませんでした。
しかし近年になって、さまざまな挙式スタイルが一般化されたことにより、ウェディングプランナーにも相応の知識・能力が必要とされるようになったのです。また、お客様側からも、すごく斬新な企画をご提示いただくことも多くなりました。
アピールする能力・提案力は最重要!
ブライダル産業を運営しているのは、ホテルやプロデュース会社などの、ブライダル企業や観光企業です。当然、企業である以上、商品を生産・販売せずには事業として成立しません。
どんなに素晴らしいブライダル施設であっても、お客様の納得するウエディングプランを提案しないかぎり、おそらく成約には結びつかないでしょう。
プランナーの仕事は、お客様と関わることで、仕事内容を詰めていきます。接客業である以上、「笑顔が得意」「会話が上手」というのは当然のスキルです。
ブライダルを扱う各企業が互いに競争を強めている中、今必要とされている人材は、積極的に「提案力できる」「販売する力のある」人材なのです。
予めパッケージ化されたパックプランをご希望のお客様も多くいらっしゃいますが、その細かな内容については、やはり積極的にお客様とコミュニケーションをとりつつ決めていかなければなりません。
ブライダルという形のない商品を販売するうえで、提案力というのは、ウェディングプランナーにとって最も重要なスキルと言えるでしょう。
思いもよらない知識が役に立つ場合もある!
ウェディングプランナーとして働いていく中で、これまで得た全ての知識が役に立つことを、実感する時が必ずくると思います。というのも、前述した提案力とは、「想像力やイメージ」に他ならないからです。
例えば、新郎がスノーボードが好きで、披露宴を「雪原のイメージにしたい」という構想を持っていたとします。
そういった場合に、ウェディングプランナーがスノーボードに詳しい人だと、ご提案する幅も広がることでしょう。話が弾むことによって、「気が合うからこの人にお任せしよう」と、挙式の成約に結びつくかもしれません。実際にそういう例は多々あります。
フラワーアレンジメントの知識からブーケのご提案なども
新婦がブーケにこだわりのある場合には、フラワーアレンジの知識があれば、的確にアドバイスしてあげることも可能です。全体的な色彩をクールに彩りたいのであれば、色彩に関する知識が役に立ちます。
実のところ、ブライダル業界のサービス内容はどこも均衡しており、そんな中でお客様からご成約いただくのは、なかなかに難しいものがあります。
それでも、こうした少しのきっかけで成約につながる場合があるのも事実で、そういった意味では、どのプランナーにとっても平等なのかなと感じます。
実際にこういった例は多く、過去においての何気ない実体験が、ウェディングプランナーとして生かされるケースがあります。言い換えれば、「無駄な知識などない」といっても過言ではないでしょう。
十人十色のブライダルをご提案していくうえで、何事も貪欲に学ぶということが、ウェディングプランナーに必要なことではないでしょうか。