花には、色、形、美しさだけでなく、見る人の心を癒してくれたり、明るく元気づけてくれたり…花には不思議なパワーがあります。日々の暮らしの中に花があれば、どれだけ素敵で、楽しくなるでしょう。
フラワーアレンジメントは、草花を美しく形づくり、アレンジメントする技術のことです。
散歩をしていて、道端に名前は知らないけれど、きれいな花が咲いていたので、摘んで帰って花瓶に挿した…難しいことは分からなくても、それがフラワーアレンジメントの第一歩ではないでしょうか。
フラワーアレンジメントを始めるにあたって、一番大切なものは、花を愛する心、楽しむ心だと思います。
目次
歴史
花と人間のかかわりの歴史は古く、紀元前3000年頃のエジプトでは、すでに花を装飾品として使っていました。その後、ローマ帝国時代に入って、庶民の家庭にも花が飾られるようになり、そこからフラワーアレンジメントの歴史が始まります。
このように、人々は古くから花を愛し、生活の中に取り入れてきました。
日本においても、平安時代に花を供える習慣が仏教とともに広まりました。
いけばなを道として追及した華道(花道)は室町時代に確立され、江戸時代後期にはそれまでの上流階級・武家階級のものから庶民のたしなみとして広まるようになりました。
日本に西洋式のフラワーデザインが伝わったのは、第2次世界大戦後のことです。
花材の様々な活け方、流儀(ルール)とその歴史の違いによって、ロイヤルフラワーアレンジメント、フレンチスタイルフラワーアレンジメント、アメリカンフラワーアレンジメントなどのように、呼称やスタイルが異なりますが、どのフラワーアレンジメントにおいても、花を活け、楽しむ心は共通していますので、ご自分に合ったスタイルのものを探し、楽しむことが大切だと思います。
いろんなシーンで楽しもう!
フラワーアレンジメントの技術を身に付けることで、どのようなシーンを彩ることができるようになるでしょうか。
例えば、結婚式やお誕生日、パーティーや記念日など、大切なセレモニーを飾るのは勿論のこと、ちょっとしたお礼やお祝いなどでも喜ばれます。
また、日々の生活に季節感を取り入れたりも出来ます。
色の違いによる雰囲気作り
オレンジ色の花を使って、明るさや元気さを表現したり、白色の花で純粋さや清楚さ、清潔さを表現したり、また、花の持つ花言葉を使って気持ちを表現したり…フラワーアレンジメントは、季節、気持ち、雰囲気等、様々なものを表現することができるので、どのようなシーンにも使うことができるのです。
お花屋さんで注文して作ってもらうフラワーアレンジメントも素敵ですが、ご自分で、より自分らしく表現してみませんか?
【初級】フレッシュフラワーアレンジメント(生花)に挑戦してみよう
フラワーアレンジメントとはどういうものかを感じ取るために、まずは、簡単なフレッシュフラワーアレンジメント(生花)に挑戦してみましょう。
難しいルールにはあまり囚われず、花に触れる楽しさを味わってみてください。
①花を選ぶ
フレッシュフラワーを少しでも長く楽しむためには、新鮮な花を選ぶことが大切です。葉がつややかな、花びらのふっくらとした花を選びましょう。
古くなった花は花びらの先から変色し始めますので、変色がないかどうかも注意しましょう。
②花の処理をする
まずは、茎の下の方の葉や、未熟なつぼみなどは取り除きましょう。枝分かれしている花については、必要な長さにカットします。
この時、なるべく茎を長く残すようにしましょう。そうすることで、花を無駄なく使うことができます。
③水上げをする
花の吸水力を良くするためにする処理の方法です。水上げすることで、花の日持ちが良くなります。
花によって水上げの方法は異なります。
④アレンジする
フラワーアレンジメントをする上で基本となる形があります。
正面と左右から見たときに美しく見えるようにアレンジする三方見(180度展開)、前後左右どの角度からみても美しく見えるようにアレンジする四方見(360度展開)があります。
どの場所に飾りたいのかを考えて、窓際や壁際であれば三方見、テーブルの真ん中であれば四方見でアレンジしましょう。
家に花を花留めがあれば、それらを使って花を固定しましょう。
⑤飾ってみる
フラワーアレンジメントが完成したら、好きな場所に飾りましょう。
こまめに水をかえ、切り戻しをしたりして、少しでも花が長持ちするようにお手入れをしましょう。
それでも花が傷んできたら、傷んだ花を除いてアレンジし直したり、一輪ざしとして楽しんだりしましょう。
最後に
バランスよくお花をアレンジすることができましたか?
フラワーアレンジメントは、いろいろな技術、ルールに基づいて花を飾っていきます。
正しいルール、基本を身に付けることで、今よりもっと色々なバリエーションで花をアレンジ、デザインすることができるようになります。
趣味、習い事はもちろん、お花に関するお仕事に就きたいと思われている方、今こそ、フラワーアレンジメントを学んでみませんか?