教会や神前での結婚式のように神仏に結婚を誓うのではなく、両親やその他の親族、親しい友人などの前で結婚を誓うのが、現在の「人前結婚式(シビル・ウエディング)」と呼ばれる挙式スタイルである。
挙式のスタイルはキリスト教式に踏襲するが、そのほとんどは自由であり、立会人による結婚の承認が行われるのが特徴で、出席者にあらゆる宗教的背景がある場合でも問題なく式を挙げることができる。
承認のしるしとして、立会人が拍手をしたり、鈴を鳴らしたり、いろいろなアイデアで独創的なスタイルの挙式が行われている。
人前結婚式を挙げる場合は、披露宴を兼ねて行われるのが一般的である。結婚式場などで行う場合の司婚者は、プロの司会者等が行うが、媒酌人が司婚役を兼ねたり、知人や友人に依頼する場合もある。
人前結婚式の流れ・式順
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入場
参列者が会場に入って着席したあと、新郎新婦が入場。
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開会の宣言
立会人代表(司会者)挨拶をし、参列者の立ち会いのもと、ふたりの結婚式が行われることを宣言。
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誓いのことば
ふたりで誓いの言葉を読み上げ、最後に新郎・新婦が名前を名乗る。
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婚姻届または結婚証明書(ヌプシャルシート)に署名
立会人代表(司会者)が参列者の前に、婚姻届またはヌプシャルシートを示し、ふたりが署名・捺印する。
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結婚指輪の交換
新郎から新婦へ、新婦から新郎へと指輪の交換を行う。
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誓いの口づけ
新郎新婦の誓いのキス。(無くても良い)
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承認宣言
立会人代表(司会者)がふたりの結婚が成立したことを宣言する。
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閉会宣言
立会人代表(司会者)が閉会を宣言し、儀式終了。
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親族固めの杯
次に参列者一同で祝杯をあげる。新郎の盃を新婦の両親、親族に順次受け、新郎のほうから運んだ盃は媒酌人へ、新婦のほうから運んだ盃は媒酌人夫人に、それぞれ盃をおさめて誓盃を終わる。
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法話
仏道に則りお祝いの説話をする。
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退堂
新郎新婦を先頭に参列者一同退場。